カイザーくんは仔犬の頃、水を飲まない子だったらしい。 今でもオレと比べると水飲まないけどな。 喉を鳴らしながらグビグビ水を飲むオレの方が珍しいのかもな。チワワだけどな。
代わりに何を飲んでいたかって? ワンコ用ミルクを水代わりに飲んでいたんだよ。
贅沢だよなー。 500mlコーラが自販機で買うと160円だろ。200mlでそれくらいの値段するらしいぜ。 時々のご褒美でもらう分には良いだろうけど、それを毎日飲ませるって….オカンの感覚もヘンだと思う。
でな、タイトルでもう分かってもらえるよな。
カイザーくんに対して、人間の食べ物は与えない(どうせ食べないし)というポリシーを持ってるオカン、当然人間の牛乳は選択肢になかったわけだ。 ちなみに、滅多なことでお腹を壊さなかったセラおばちゃんは、水で薄めた人間用牛乳を飲んでいたよ。 でもそれは体が頑丈で、体格も良くて、既に成犬だったセラおばちゃんだったからだ。 当時は犬用ミルクがあることを、オカンも知らなかったからそこは責めないでくれ。

この記事でもカイザーくんお腹壊してる。 結論としては、オレが来てすぐの頃だったな。
掛かりつけの獣医さんから「ここまで下痢を繰り返すのはおかしい」と言われて、カイザーくんの食生活をひとつずつ先生と見直していったオカン。 最後にたどり着いたのが犬用ミルクだったというわけだ。
「でも水飲まないんですよ…」とゴネるオカンに対して、「お母さん、そこは心を鬼にしてミルクは止めて水だけにしてください。 喉乾いたら飲みますから」と説得する先生。
それで、ミルクの代わりに水に変えてからというもの、カイザーくんがお腹壊したのって2回くらいだったか? オカンも覚えてないくらい病院通いの回数が減ってるぞ。 好物だから、それしか食べないから、というのは、案外飼い主さんの思い込みに過ぎないこともあるかも知れない。
「犬用だから。人間の牛乳じゃないから。」
と、ワンコミルクを飲ませ続けたオカンがそれだよ。 ミルクを飲まなくなって、そして目の前でオレがご飯をモリモリ食べるから、カイザーくんもお腹がちゃんと空くようになった。
ワンコミルクがダメだって言ってるわけじゃないよ。 お腹がどうもならないワンさんは美味しく飲める良いものだと思ってる。 カイザーくんには合わなかったというだけだ。
それまでは下痢だったり、べったりした軟便続きだったカイザーくん、オレと一緒に水を飲んでちゃんとご飯を食べるようになってからというもの、始末がしやすいバナナ状のウンチが出るようになったぞ。
カイザーくん自身も体調が良いに違いない。
もちろん、好物を貰えることは嬉しい。 特にカイザーくんみたいに「食べない仔」の飼い主さんは、喜んで口にするものがあれば、それを沢山与えたくなるよな。
でも何より、飼い主さんには「健康第一」に考えて欲しいんだ。 言葉を喋れないオレたちを病院に連れて行くのは不安だろう? オレたちだって飼い主さんに心配はかけたくない。 飼い主さんにはいつも笑っていて欲しい。
仔犬さんのうちは、低血糖の心配もある。今は水に溶かせる粉状のぶどう糖もあるし、不安ならそこは専門家にちゃんと相談して欲しい。
オレたちは飼い主さんを不安にさせるためにいるわけじゃないんだ。
飼い主さんとは一緒に幸せに過ごしたいと思ってる。
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